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上演

作品

 

 

上演作は二つ。

 

ひとつめの作品は、10年前に上演したものを今回一緒に作る俳優に合わせて、書き直しました。その場で勝手に流れているラジオのように、勝手に垂れ流しておきたい作品です。どうぞ気ままに、楽しんで。

 

ふたつめの作品は、演劇に対する私の極端な思想を思い切り盛り込む新作です。私たちの生活の中には無数の無駄が存在していて、その無駄のために、本当のものやことがもうずっと見えていないままで暮らしているのではないかと、私は世の中に対しても自分に対しても心配でなりません。よって、この劇では劇を構成するはずのものをどんどん削いでいきます。何もなくなったときに、ようやく見えるものとは何なのか、そのときの発見はただただ快感に近い感動があると信じています。

 

いずれの作品も、今回上演する場所で、創作していきます。空間とフィットすることも面白いし、フィットしないことも面白い。私たちが出会った面白そうなアトリエの中で、おもしろいことを追求する、その気楽さは、芸術も商売も目的としません。

ただ「劇を作る」生活をしている私たちを覗きに来てもらう、そこで同じ時間を過ごす、ただそれだけで、その先のことは考えないでいきましょう。

 

 

『からす食堂』

 

こだわりぬいた家具や食器に囲まれた「美しいはずの」食堂で、店主は客が訪れるのを待っている。

 

 

『黒い三人のこども』

 

登場人物は男、女、女の3人。3人の人間の、葬式でのこと。

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